【メーカー】前田屋外美術株式会社
【施工年】1968年
【記録した場所】東京都清瀬市都営KN団地内公園
【記録した人】酉
【種別】コンクリート製〜特殊型〜具象系、タコの山、大型
小さな子供に「夢の滑り台」の絵を描かせて、それをそのまま具体化したような、非常に大胆かつ単刀直入な造形に惚れた。
どこに設置したら綺麗に周りの風景に馴染むのか、正直思いつかない。そのような非常に異質なモノが、唐突に団地の中に「いる」。この滑り台を見たとき、その非現実的な光景に頭がクラクラした。
都市景観だとかアメニティだとかを重視する今日の都市計画からは真っ先に排除されてしまいそうなアイテムだと思ったので、緊急かつ速やかな記録の必要性を感じ、気が付けばデジカメのシャッターを切りまくってました。
それまで漠然と撮影していた光景の中の一要素にすぎなかった滑り台というアイテムを強く意識し、積極的に収集していこうと思い至った記念すべき滑り台です。
※2002/11/24追記:「元従業員」様より、掲示板で製品名を教えて頂きました。「タコの山」というそうです。有り難うございました。
※2009/09/23追記:「団地自治会」が1988年に、活動25周年を記念して、「25年の歩み」という記念誌を刊行している。自治会の活動記録を年毎にまとめた「年表」にページの大半を割いており、「タコの山」についての記述もあった。
これによれば、最初の入居が始まった昭和38年(1963年)の時点では、タコの山のある公園は空き地状態であったらしい。予算を割き、少しずつ設備を充実させていったようだ。
タコの山は、昭和43年(1968年)の工事の際に多くの遊具とともに設置されたようだ。
記録によると、総予算165万円。そのうち80万円を「蛸すべり台」にかけている。この時点では「蛸すべり台」と呼称されていたようである。
設置された遊具には、動物型のライドやくぐり壁といった現存するものの他、ゾウすべり台等今では失われているものの名前もあった。
昭和47年(1972年)に、「タコ山排水工事」の為の予算が計上されている。施工から4年のうちに、呼称が「タコ山」で定着したものと想像される。
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