「10years」
〜10年・・・・経ってしまった〜
渡辺美里 1988

T0P/ MUSIC ESSAY/KINKYO
GUESTBOOK/BACKNUMBERS


 千里・美里のゴールデンコンビ(漫才みたいだな)。この「10years」から、今年で10年経ってしまった。この歌は、アルバム「ribbon」に収録されているけれど、このアルバムのジャケットの美里がとてもかわいくて、ついLPも買ってしまったという思い出もあります。この1月に、久しぶりに千里・美里の姿を見ました。確かいつかの納涼千里天国以来だったと思いますが。「ミュージック・フェア」で競演する2人の姿は、よい意味で10年の時の流れの重さを感じさせてくれるものでした。ちなみに久しぶりのゴールデンコンビ作品「素顔」もリリースされています。
 渡辺美里の声は、そして唄う目線は、いつだって僕たちよりも少しだけ上だったような気がします。彼女の全盛期に小学校高学年、中学校時代を過ごした僕にとっては「等身大」というコトバはピンときません。いつだって、少しだけ見おろしていてくれる渡辺美里がいました。いまはあんまりいないかもしれませんね。こういうアーティストは。「等身大」とかいうのが求められている昨今、音楽マーケットにおけるオコサマの重要度が増しているにも関わらず、こうした、聴く側が「少し見上げる」アーティストというのは存在しないような気がします。しても、受けないでしょう。何しろ、日常が同じ目線でみえてくるような「コトバ」が求められているのですから、美里のようなアーティストは苦しいかもしれません。ヘンに大人になりきるわけにもいかないので。でも、筆者のように、1980年代末期から1990年代初頭に中学時代を過ごした人々(つまりは昭和の終わりを中学時代に見届けたような人)にとって、美里や千里、バンド・ブームの面々(カステラ・ピーズ・ピンクサファイア・たま、とかね)そして初期のB'Z、ドリカム、加えて全盛を誇っていたTMなどは、懐かしいところでしょう。みんなこの歌と同年代なんです。そう、あれからもう10年経ってしまったのです。


ぶんせきは
KENTARO