「TEAM ROCK」 (3/14)
くるり 2001
T0P/KINKYO
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くるりのセンチメンタリズムはスピッツに通じるものがある。通じるものがあるけれども、後発のくるりの方がどこかオトナな気がする。センチメンタリズムを演じていることに対する余裕が感じられるのだ。だから、歌詞やサウンドの隙間から「隠したナイフ」のような意味深かつステロタイプな象徴がちらつくことはない。それがセンチでありながらすっきり聴ける秘密なのかもしれない。押し付けがましくないのだ。かなり酔って聴いていても、頭の細胞に反抗するものはなにもない。するっといく。
もっとも、するっと行き過ぎる嫌いもあるのだが。せっかくコトバをちりばめているのだから、もうすこし効果 的な言葉の配置が欲しい、と思う。どうしても、聴きにいっている耳が音の方を多く捕らえぎみである。作詞、特に曲のタイトリングには、まだまだキャリアの浅さがうかがえるような気がする。サウンドだけでなく、もう少しwordsでもキャッチーさを演出して欲しいのだ。「カレーの歌」あたりにそこのところがもう一歩、と感じてしまう。でも、
さようなら 愛してる
これからもきっと
忘れない?忘れるよ
これからもずっと
はいいフレーズだと思う。
センチメンタリズムだけではない。くるりの電子音を使用して演出するドライヴ感は秀逸。先行してシングルにもなっている「ワンダーフォーゲル」はその真骨頂である。頻出して申し訳ないが、スピッツの「青い車」にも通 じるところがあり、しかし十分くるりの色の出ている新鮮なドライヴ感だ。この曲の存在が、このアルバムを昼間に聴いても十分たえうるものにしている。アルバム通 して昼夜どちらに聴いても座りのよいものにするのは、実は結構難しいことだと僕は思っているのだが、「TEAM ROCK」はそれを見事にクリアしている。それに相対して、「C'mon C'mon」は夜の部分なのかもしれない。
前に書いたLOVE PSYCHEDELICOもそうだけど、くるりも肩の力のぬけっぷリがイイ。ヴォーカルに変な輪郭がないのも、そしてアレンジに使用されている音の選び方も、全て逆らうものなく、聴いていてこっちまで力を入れないで済むのだ。正直言って、くるりの曲と正面 向き合ってちゃんと聴くのは初めてだが、かなり当たりである。こういうのは好きだ。ファンサイトを見るに、くるりのサウンドは1stからさらに進化していて、そのたまものが「TEAM ROCK」であるとのコメントがあった。逆向きで申し訳ないが、1st,2ndを聴いてみるのも逆に楽しみになった。
ぶんせきは
KENTARO